木村淳子【1】

木村淳子【昭和56年6月10日生】

私の銀行では入行後、同期の中で上位に立つ者はおおむね10年、遅くとも20年も経てば「支店長代理」という肩書を与えられる。
それを「役席」と呼ぶ。
そこから先は、単なる営業や事務ではなく、マネジメントという新たな仕事が加わる段階だ。
同じ役席同士のつながりが濃くなり、やがては部下の行員たちに手を焼く日々が始まる。
木村純子は、私と同じ役席に就く同僚である。
43歳になり、受電業務全体のマネジメントを担っている。
性格はおとなしく控えめだが、その分、部下の行員たちに手を焼くことも多い。
仕事の悩みが尽きないようで、私には毎日のようにさまざまな相談を持ちかけてくる。

OFUSEで応援を送る